子育てのイライラを解消する方法は? 原因や抑えるコツも紹介

子育てでイライラしたくないのにイライラしてしまう……そんな状態に頭を抱えている人は多いのではないでしょうか。子育ての悩みは親なら誰もが抱えることです。常にイライラしている状態が続いてしまうと、自分自身の身も心もボロボロになってしまいます。適度に休むことも大切ですが、どうすればイライラを解消することができるのでしょうか。

本記事では、子育てのイライラを解消する方法について説明します。

  1. 子育てでイライラしてしまう原因は?
  2. イライラを解消するにはどうすればいいのか?
  3. 子育て中のイライラを抑える方法は?
  4. 子育て中のイライラに関してよくある質問

この記事を読むことで、子育て中のイライラから抜け出す方法やポイントなどが分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。

1.子育てでイライラしてしまう原因は?

まずは、子育てでイライラしてしまう原因をチェックしておきましょう。

1-1.1番の原因は自由時間がなくなるから

子育てでイライラしてしまう1番の原因だといわれているのは、自分の自由な時間がなくなるからです。子どもができる前は自分中心で動いていた生活でも、子どもができると子ども中心の生活になります。常に子どものことを考えて生活しなければならないため、まさに24時間体制の育児といえるでしょう。1人になりたいと思っていても、子どもの世話でいっぱいになり、自由な時間を確保できません。たとえ、自由な時間が生まれたとしても精神的にも肉体的にも疲れているので、体を休めるための時間になるでしょう。体力的に休む時間が取れたとしても、精神的なリフレッシュ時間がなければイライラしてしまいます。

1-2.ワンオペ育児が原因になることも

自分の時間が取れない原因の1つとして考えられるのが、ワンオペ育児です。ワンオペ育児とは、子育てと家事のすべてを1人でこなさなければならない状況のことを指しています。共働きをしている家庭でも、ママである女性が自分の仕事を含め、育児と家事の負担を背負っているケースがほとんどです。日常的にワンオペ育児になっている状態では、休む時間も確保できません。どんどん育児疲れがたまってしまい、常にイライラしている状況となってしまいます。最悪な場合、倒れて入院してしまうケースもあるのです。

1-3.親が持ち合わせている不安と怒りに関連する

育児中のストレスは、親が持ち合わせている不安と怒りに関連しているといわれています。ただ単に、子どもがいうことを聞いてくれないなど、子どもに対するイライラだけではないのです。配偶者が子育てを手伝ってくれないといった配偶者との関係性や、親の役割に対する意識、子どもに対する感情など、さまざまな要因が子育て中のイライラに影響しています。つまり、子育てに対する不安な気持ちが大きければ大きいほど、子育て中のイライラが強くなるといえるでしょう。

1-4.親失格・子どもに対する申し訳なさがイライラ増幅につながる

育児も家事もすべてを完ぺきにこなせる人はいません。ほとんど1人で背負っている状況に無理があるのが当たり前なので、子育て中にイライラするのも当然のことなのです。けれども、子どもに対してイライラしてしまうと、「こんなことでイライラするなんて親失格だ」と責任を感じてしまい、さらにイライラしてしまいます。「子どもに申し訳ない」という気持ちから、自己嫌悪に陥ってしまいやすいのです。日ごろから家事や育児で余裕のない状況が続くほど、イライラがさらに増幅してしまいます。

2.イライラを解消するにはどうすればいいのか?

それでは、イライラを解消するにはどうすればいいのでしょうか。

2-1.自分を責めずにイライラの原因を見つける

まずは、自分を責めないことが大切です。前述したように、育児でうまくいかずにイライラしてしまうのはあなただけではありません。親であれば、誰もが通る道でもあります。「イライラすることは当たり前」だと思い、自分を責めないであげてください。身体的・精神的に余裕がなければイライラするのは当たり前だと自分を認めてあげましょう。そして、イライラの原因を見つけてください。なぜ子育ててイライラしているのか原因を見つけることができれば、イライラを抑えるための対策も立てられるようになるでしょう。

2-2.完ぺきを求めすぎない

子育て中のイライラを解消する方法として、完ぺきを求めすぎない意識の持ち方があります。育児も家事も完ぺきに行っている人はほとんどいません。周囲に完ぺきな人がいたとしても、その人は自分1人ですべてを行っているわけではなく、誰かしらの力を借りているケースがほとんどです。育児も家事も常に気をつかっていては、自分自身を労わることもできません。完ぺきにこなそうとするのではなく、ときには楽をしたり、ダラダラと過ごしたり、手を抜いたりしても大丈夫ですよ。頑張りすぎず、肩の力を抜くことも覚えていきましょう。

2-3.周囲の人の手を借りる

自分の自由な時間がないことがイライラにつながりやすいので、自分の自由時間を作るために、周囲の人の手を借りるのも選択肢の1つです。いくら自分の子どもでかわいい存在であっても、24時間365日ずっと一緒に過ごすのは辛いものがあります。特に、子どもが自分で動いたり喋(しゃべ)ったりできるようになると、少しは自分の自由な時間が欲しくなってくるでしょう。精神的にリフレッシュするためにも、配偶者や親に子どもを預けてください。甘えたり頼ったりすることに勇気がいるかもしれませんが、子どものためにも勇気を出して頼ることも大切です。

2-4.ママ友と悩みを共有する

子育て中のイライラは、親であれば誰もが経験することといえるでしょう。そのため、子育ての悩みやワンオペの育児の大変さを踏まえたストレスは、同様の境遇であるママ友に相談してもらうのがおすすめです。ママ友に相談し、自分の悩みを聞いてもらうだけでも心が軽くなります。同じ悩みを経験している相手であれば、親身になって相談にのってくれるでしょう。相手の経験値が高ければ、より良いアドバイスをもらうこともできます。つい1人で悩みを抱え込んでしまいがちですが、ママ友や支援センターなど外の世界にも触れてみてください。

2-5.サプリメントや本を頼る

サプリメントを活用したり、本を読んだりすることも育児中のイライラを解消する方法です。特に、女性はホルモンバランスの関係でイライラしやすい周期がやってきます。女性の体に不足しやすい成分やイライラの軽減に役立つ栄養をサプリメントで補うことで、イライラ解消につながるでしょう。なお、イライラの軽減に役立つといわれているのが鉄分です。また、育児関連の本には、自分が抱えている悩みを乗り越えるためのヒントが書かれています。どのようにイライラと向き合えばいいのかが分かり、解消につながるでしょう。

3.子育て中のイライラを抑える方法は?

ここでは、子育て中のイライラを抑える方法とポイントについて解説します。

3-1.怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」

子育て中のイライラを抑えたいのであれば、怒りをコントロールする必要があります。怒りをコントロールする方法として、企業研修にも取り入れられているのが、アンガーマネジメントと呼ばれている手法です。アンガーマネジメントによると、怒りの衝動は6秒で収まると考えられており、その6秒をコントロールできれば怒りに飲み込まれることはないとされています。よって、子育て中にイライラしたら、6秒カウントダウンしてみてください。可能であれば、その場を6秒離れると、その間に怒りが和らぎ、冷静になれるはずです。

3-2.呼吸瞑想(めいそう)法を試す

最近、子育てのイライラを抑える方法として注目されているのが、呼吸瞑想法です。呼吸瞑想法のやり方に関しては、以下を参考にしてください。

  1. イスに座り、背筋を伸ばし方の力を抜く
  2. ゆったりと腹式呼吸をし、呼吸に意識を向ける
  3. 吸うときは吸うことに、吐くときは吐くことに集中する
  4. 頭の中にいろいろな考えが浮かんできたら、その考えを受け流す
  5. そして、再び呼吸に注意を戻す

上記の呼吸瞑想法を意識することで、自分と感情の間に距離を置くことができるでしょう。その結果、自分の注意力や怒りがコントロールできるようになります。イライラが続くと感情に飲み込まれてしまいがちなので、静かな場所に移動して数分間の瞑想を試してみてください。

3-3.レジリエンスを鍛えるために運動をする

しなやかな心のことをレジリエンスといいますが、レジリエンスを鍛えることでストレスを感じても飲み込まれない精神力を維持し続けることができます。落ち込んだ気持ちでも、回復させる力になるものです。レジリエンスを鍛えることでストレス軽減につながるため、運動を心がけてください。運動はレジリエンスを鍛える有効な方法だといわれています。ただ、育児と家事でいっぱいいっぱいになっていると運動もできなくなるため、まずは自分の時間を確保することが大切です。時間がないときは、ストレッチをしたり、ラジオ体操をしたりするだけでもいいでしょう。

3-4.1日の行動とロードマップを作る

育児中のイライラがたまるほど、自分の感情がコントロールできず、情緒不安定になりがちです。気持ちの余裕を取り戻すために、1日の流れを振り返る時間表を作ってみましょう。1日の行動とロードマップを作ることで、どこで感情のスイッチが入り、何時(いつ)ごろが修羅場になるのか、自分を客観視できます。また、少し落ち着けるのは何時ごろなのかも分かり、気持ちの余裕につながるでしょう。

4.子育て中のイライラに関してよくある質問

子育て中のイライラに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.イライラを感じたままの子育ては悪影響をおよぼすのか?
A.子どもは自我が芽生えていないときでも、無意識に親の感情を読み取り影響を受けやすい傾向があります。常にイライラしている状況で育児をしていては、子育てに悪影響を与える可能性もあるので気をつけなければなりません。子育てに余裕を持つことが、子どもにも良い影響を与えるものです。子どものためにも、自分が感じているイライラと上手に付き合う必要があります。

Q.子どもの年齢による育児ストレスにはどのようなものがあるのか?
A.0歳の場合、睡眠不足や疲労感・慣れない子育てによる不安が育児ストレスとなってしまいます。初めての子どもの場合、子どもをうまく育てていけるかという不安がストレスを過剰に感じてしまう原因です。また、1~2歳の場合は、子どものイヤイヤ期がやってくる時期でしょう。子どもの機嫌の悪さや気の散りやすさ・社会からの孤立などにストレスを感じがちです。

Q.育児のイライラチェックポイントは?
A.体調とメンタルチェックで、育児に対するストレスがどれだけかかっているのか確かめることができます。ストレスを感じてるかも……と思っている方は、以下のポイントに当てはまるかどうかチェックしてみてください。

  • 頭痛や肩こりがひどくなっている
  • 目の疲れや動機・息切れがする
  • 吐き気や食欲不振になることが多い
  • 不安や緊張感が強くなる
  • 小さなことでもイライラする
  • 気分が落ち込んで何をしていても楽しくない
  • 周囲の人から表情が暗い・元気がないといわれる

Q.子どもに手をあげそうで心配なときの対処法は?
A.自分がどういう状態のときに手をあげたくなるのか、自己分析をしてみてください。たとえば、体調が悪いときやストレスがたまっているときに、子どもへ手をあげてしまいそうになることがあるでしょう。子どもに手をあげてしまいそうなときがどのような状態か分かれば、自制に役立ちます。1回手をあげてしまうと、しつけのためといってどんどんエスカレートしてしまうので要注意です。

Q.ママ友に相談できないときはどうすべきか?
A.自治体の相談センターに問い合わせてください。育児カウンセラーなど専門家に相談するのも選択肢の1つです。ママ友や身内といった人たちに相談するよりも気楽な気持ちで悩みを打ち明けることができるでしょう。

まとめ

子育て中にイライラしてしまうのは、自分の自由な時間がないことが大きな原因です。どうしても子ども中心の生活になってしまうため、好きなことをする時間がなくなってしまいます。イライラを抑えるために自分の感情をコントロールするなど方法がありますが、まずは自分の自由な時間を作ることが大切です。配偶者や身内に手助けをしてもらったり、ママ友や専門家に相談したりするなどして、悩みを解消してください。そうすれば、自然と子育てにも余裕が生まれ、イライラと上手に付き合っていくことができますよ。

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