赤ちゃんを抱っこすることのすごい効果! しないと成長に悪影響が出る?

赤ちゃんを抱っこすることによい効果があるとは知っていても、具体的にどのようなメリットがあるのかまでは分からない人も多いのではないでしょうか。赤ちゃんを抱っこすることは、心だけではなく体の成長にまで影響を与えます。具体的にどんな効果が得られるのか知っておきましょう。

  1. 赤ちゃんを抱っこすると得られる4つの期待できる効果
  2. 抱っこしないことで起きるかもしれない4つのリスク
  3. 赤ちゃんの効果的な抱っこ方法と注意点
  4. 赤ちゃんを抱っこして疲れないための考え方と抱っこ紐(ひも)の活用
  5. 赤ちゃんを抱っこする効果でよくある5つの質問

この記事では、赤ちゃんを抱っこする効果や方法について解説します。赤ちゃんが健康的にすくすく育つために、どれだけ抱っこが大切なのか分かるでしょう。

1.赤ちゃんを抱っこすることで期待できる4つの効果

赤ちゃんを抱っこすると、どんな効果を得られるかまずは知りましょう。抱っこ程度と甘く見てはいけません。赤ちゃんの成長に大きな影響を与えるからです。

1-1.赤ちゃんは肌の感触とぬくもりで安心する

赤ちゃんは人の肌に触れ、ぬくもりを感じることで安心感を得ます。特に自分の両親なら、匂いを嗅ぐことで他の人より大きな安心感を得るのです。また、抱っこをした人の、心臓の鼓動も聞けます。この鼓動も、赤ちゃんに安心感を与える要素です。人間には五感が備わっていますが、一番早く発達するのは触感という話もあります。触れる・温度・心臓の鼓動・匂いなどは、赤ちゃんの脳の発達にもよい影響を与えると言われているのです。

1-2.オキシトシンという幸せホルモンの分泌

上記で、抱っこをすると赤ちゃんは安心感を得られると述べましたが、理由のひとつにオキシトシンというホルモンの分泌が関係すると言われています。抱っこにより、赤ちゃんの脳はオキシトシンというホルモンを分泌するのですが、安心感以外に、好奇心や学習効果を高める働きがあると言われているのです。また、オキシトシンによりストレスや不安の軽減があれば、赤ちゃんの心は安定します。

1-3.パパとママへの信頼度が高まる

赤ちゃんに自分の気持ちを伝えるためにも、抱っこはよい方法です。赤ちゃんとは言葉を使って難しいコミュニケーションはできません。「愛している」という言葉の意味は分からないのです。もちろん、聴覚が刺激されますし言葉の雰囲気から危害を加える相手ではないということは分かるかもしれません。そんな赤ちゃんに自分の愛情を伝えるには、言葉も必要ですが、抱っこなど優しい触れ合いもよいでしょう。抱っこをすることで人の愛情が伝わるだけではなく、赤ちゃんも信頼してくれるようになります。また、信頼感が生まれると、いざというときには守ってもらえるという安心感にもつながり、結果、好奇心やチャレンジ精神などが芽生えるとも考えられるのです。

1-4.子育て全般によい影響がある

抱っこにより子育てがスムーズになるという話もあります。泣いたときにすぐ抱っこをする場合と、しなかった場合でも泣きやむ時間に差が出るという話もあるぐらいです。

2.抱っこしないことで起きるかもしれない4つのリスク

赤ちゃんを抱っこする効果はたくさんありますが、逆にしなければリスクもあることは無視できません。赤ちゃんの子育て全般に関わるのでチェックしましょう。

2-1.サイレントベビーになるリスクがある

赤ちゃんが大声で泣き続けているのに、抱っこも行わず放置していると、サイレントベビーになるリスクが高まります。サイレントベビーは医学用語ではなく俗称です。特徴として、表情が乏しい・動くことが少ない・喜怒哀楽を示さない・視線を合わせないなどが挙げられます。また、周りに人がいない状態でも静か・おむつがぬれても泣かない・お腹が空いても泣かないなどの特徴が見られるのです。表面的には、泣かない赤ちゃんは子育てがしやすいかもしれません。しかし、赤ちゃんの中で心の問題が生じている可能性があります。サイレントベビーの問題点として、言葉の発達が遅れることが挙げられるでしょう。結果、コミュニケーションが上手にできないまま成長する可能性が考えられているのです。

2-2.いい子症候群のリスク

サイレントベビーの結果、成長してからいい子症候群になる可能性があります。いい子症候群とは、大人の顔色を見て行動する・親の喜ぶことをする・親に面倒をかけない子供になることが特徴として挙げられるでしょう。理由として、愛情不足があるとも言われています。いい子症候群の問題点に、自分の本音や、気持ちを押し殺す人間になるということが挙げられるでしょう。大人になって両親だけではなく、周囲の人の顔色をうかがい反対意見もなく、それに対して問題を感じながらも生きていきます。かなり生きづらい人生を送ることになるのです。

2-3.アダルトチルドレンのリスク

アダルトチルドレンの可能性もあります。アダルトチルドレンとは、子供のころに機能不全家族の中で育って大人になった人のことです。子供のころに虐待などを受けたことがトラウマとなり、大人になっても克服できず問題を抱えています。孤独感・感情の喪失など多くの問題を抱えて生きづらさを感じている人が多いようです。サイレントベビーが原因のひとつという話もあるため、注意しなければなりません。

2-4.すぐに怒る子供に成長する可能性も

赤ちゃんのときに抱っこなどのスキンシップがないと、キレやすい子供に育つという話もあります。上記で述べたオキシトシンというホルモンの分泌量や、関連する器官の感度に差が出るという話があるからです。オキシトシンの分泌量が少なければ、ストレスや不安に対処できず、イライラしてキレやすい子供になると言われています。

3.赤ちゃんの効果的な抱っこ方法と注意点

赤ちゃんを健康的に育てるためにも、効果的な抱っこの方法を知りましょう。

3-1.抱っこのタイミングはいつでもOK

抱っこは、赤ちゃんが起きているときならいつ行っても大丈夫です。また、泣きやまないとき、あやすために行うのもよいでしょう。ただ、泣いていてもすぐに抱っこをしなければならないと決めてはいけません。忙しいときは難しい場合もあるはずです。そのときは「ちょっと待っててね」と優しく声かけをして待ってもらいましょう。中にはまったく泣かない大人しい赤ちゃんもいるかもしれません。そんな赤ちゃんでも、抱っこは大切なスキンシップです。空いた時間に抱っこしましょう。

3-2.首がすわっていない新生児は横抱っこで

横抱っこは安定性のある抱っこで新生児にもできる方法です。まず、眠っている赤ちゃんの、頭の下へ静かに手を入れてください。このとき頭以外に首も意識してしっかり支えましょう。次はお尻の下に、頭を支えている手と逆の手を入れて支えます。お尻の下に手を入れるときは、股から入れて支えるほうが安定しやすいです。しっかり安定しているかどうか確かめ、赤ちゃんの体に近づき慎重に抱き上げてください。抱っこをするときは「抱っこするよ」と声かけをすると赤ちゃんも安心します。抱き上げたら、赤ちゃんを自分の胸に密着させてください。頭を支える腕側の肘に、赤ちゃんの頭がくるようにずらします。股の間で支えていた手をお尻の外側から背中にかけて支えると安定感が増すでしょう。

3-2-1.横抱っこの注意点

横抱っこは抱っこする側も楽な方法ですが、長時間続けると疲れます。できるだけ疲れないためには、赤ちゃんのお尻が、ちょうど抱っこをする人の、おへそあたりの高さになるように調整してキープすることです。また、赤ちゃんのお尻から腰がゆるやかなカーブを描き、上半身が少し高くなる態勢にして抱き寄せると負担が軽くなります。

3-3.縦抱っこのやり方

まず赤ちゃんの足元に立ちってください。横抱っこと同じく、頭の下に手を入れて首から頭にかけてしっかりと支えましょう。そのとき、まっすぐ手を入れるのがポイントです。また、横抱っこよりも首と頭をしっかり支えることを意識してください。体を赤ちゃんのほうに近づけたあと、一緒に体を起こすようにして抱き上げます。横抱っこと同じく、声がけするとよいでしょう。次に、首と頭をしっかり支えた状態で、赤ちゃんと顔が向き合う形にして胸元へ抱き寄せてください。股を支えていた手を赤ちゃんの後ろに回し、腕にお尻を乗せます。赤ちゃんの顔が自分の肩にきてもたれている形に抱っこしましょう。

3-3-1.縦抱っこの注意点

縦抱っこは首がすわっていない状態の赤ちゃんだと負担がかかるので注意してください。授乳時な横抱っこが苦手な赤ちゃんの場合に有効な方法です。ただ、赤ちゃんの首がきちんとすわっていないことを考えて、行うならしっかりと首から頭を支えましょう。

3-4.抱っこから下ろすときのポイント

抱っこから下ろすときは、まず、赤ちゃんの頭を腕からずらして手の平の位置まで移動させます。次に、お尻と背中を支えた手を赤ちゃんの股のほうへ移動してください。体を近づけたまま、お尻・背中・頭の順番でゆっくり下ろします。このとき、腰ではなく膝を曲げることで全身を使いゆっくり下ろすことができるでしょう。完全に下ろしたら、ゆっくりと手を引き抜きます。

3-5.抱っこから下ろすときは順番に注意

抱っこから下ろすときのポイントは、お尻・背中・頭の順で下ろすことです。赤ちゃんは頑丈ではありません。頭から下ろすと、誤って床に激しくぶつけてダメージを受ける可能性があります。また、頭から下ろすことで、眠っている赤ちゃんがびっくりして起きるかもしれません。

3-6.赤ちゃんにも抱っこの好みがある

抱っこをしているのに、赤ちゃんが泣きやまないことも多いでしょう。原因に、好みの抱っことは違う場合があるので注意してください。横抱っこ・縦抱っこもそれぞれ定番の抱っこですが、苦手なら泣くのもしかたありません。また、抱っこをしても、揺れていなければイヤな赤ちゃんもいます。赤ちゃんがどんな抱っこが好みかいろいろ試してお気に入りを見つけてください。

3-7.1歳6か月までは抱っこ

ある研究では、1歳6か月ごろまでにオキシトシンの分泌量などが決まると言われています。オキシトシンの分泌量や感受性を高めるためにも、1歳6か月まで、抱っこをはじめスキンシップは重要と考えてください。ただ、一日中抱っこやスキンシップをするのは負担が大きいはずです。基本的には、無理をしないことでしょう。5分ほど抱っこするだけでもオキシトシンは分泌するという話もあります。また、1歳6か月以降も抱っこやスキンシップをしなくてもよいわけではありません。継続することで、子供の心は安定します。

4.赤ちゃんを抱っこして疲れないための考え方と抱っこ紐(ひも)の活用

赤ちゃんの抱っこは疲れますが、ちょっと考え方や抱っこ紐などの道具を使えばすぐ楽になります。

4-1.抱き癖は気にしなくても大丈夫

泣くたびに抱いていると抱き癖がつくという話もありますが、過度に心配しないでください。抱き癖はつかないという話が常識になりつつあるからです。また、抱き癖がついたとしても、抱っこをしないほうが問題になる場合もあります。抱き癖がついても、将来的に甘えんぼうに育つということもありません。それよりも、抱っこをまったくしないほうがサイレントベビーとなるリスクがあります。

4-2.負担を軽くする抱っこ紐を活用

赤ちゃんを楽に抱っこするには抱っこ紐など便利な道具の活用をおすすめします。抱っこ紐は幼児期まで長期間使用できる・肩や腰への負担が少ない・両手が空くなど、多くのメリットがある便利な道具です。調節をきちんと行えば赤ちゃんの落下リスクが減り、安定します。まだ、首がすわらない赤ちゃんでも、専用オプションを使用すれば対応できるのもポイントです。

4-3.背中側でおんぶするおんぶ紐

おんぶに適しているのがおんぶ紐です。背中で赤ちゃんをおんぶするのが特徴で、抱っこ紐と同じく肩や腰への負担を軽減できます。赤ちゃんも頭・腰・足への負担が少ないのが特徴です。また、おんぶ紐は赤ちゃんの視野は広くなり、好奇心を育てるという意味では抱っこ紐よりもよいでしょう。また、赤ちゃんは背中側なので腕も空いて家事などができるのも大きなメリットです。

4-4.おしゃれで手軽なスリング

スリングも抱っこ紐のひとつです。布を肩からつるして赤ちゃんを包み込んで使うところが通常の抱っこ紐と異なります。斜めがけバックに似ている抱っこ紐と考えればよいでしょう。コンパクトで腰への負担が少なく、赤ちゃんも落ち着きやすいというメリットがあります。また、赤ちゃんの体勢も自然です。寝かしつける場合は抱っこ紐よりよいでしょう。ただし、慣れるまでは装着が難しいので注意してください。片手もふさがり、抱っこ紐やおんぶ紐よりうまく装着しなければ落下リスクがあることは無視できません。また、間違った使い方だと、赤ちゃんの股関節が脱臼するリスクもあります。

4-5.抱っこ紐選びは活用しているときをイメージして

抱っこ紐選びでは使用している場面をイメージしてください。家事をしながら抱っこをするなら、おんぶ紐でも使える抱っこ紐などを選ぶのがよいでしょう。短時間だけ抱っこをするならスリングなども選択肢に入ります。また、パパとママ、両方使えるサイズの物を選びましょう。基本的に、ママが抱っこする場面が多いなら、ママのサイズに合わせて選んでください。パパも使うなら、大きさを調整できる物を選びましょう。

4-6.素材や作りにも気を使う

抱っこ紐は素材も多種多様です。生地が厚手、メッシュ生地などあります。赤ちゃんは温度変化に強くありません。夏なら通気性のよい生地、冬なら暖かい生地にするなど素材を選ぶようにしましょう。

4-7.パパもママに任せっきりにせず抱っこ紐で抱っこ

パパも抱っこ紐を使って赤ちゃんを抱っこしましょう。イクメンという言葉も一般的に定着し、抱っこ紐を使って我が子を抱っこするパパも増えています。恥ずかしがらずに抱っこ紐で抱っこして、赤ちゃんとスキンシップを積極的に取ってください。ママにばかり抱っこされていた赤ちゃんの場合、最初はパパに慣れず泣いてしまうかもしれません。我が子に嫌われたと感じて抱っこを止めるパパもいるようです。ただ、ママも最初からスムーズに抱っこができたでしょうか。ママもパパが上手に抱っこできるようフォローしてください。おしゃれな抱っこ紐も登場しているので、活用すればテンションも上がります。

5.赤ちゃんを抱っこする効果でよくある5つの質問

赤ちゃんの抱っこの効果に関する5つの質問についてご紹介します。

Q.首がすわっていないときの注意点が多いけれど、具体的にどんな状態なの?
A.生後1~2か月の赤ちゃんは自分の力で頭を支えることができません。抱っこをするとき、首から上が曲がってしまうのは首がすわっていないからです。首がすわっていない状態で激しく揺れると、最悪の場合、脳挫傷やくも膜下出血の危険性があります。首がすわっていない状態に注意しなければならないのはこのような理由があるからです。

Q.自分が抱っこしたらすぐ泣くのは嫌われているから?
A.そんなことはありません。特に初めて母親や父親になる人は心配性になりがちです。ただ、他の人が抱っこをして泣かない場合、自分とどこか違うところがないかチェックしてください。たとえば、赤ちゃんにも横抱きのほうが好きで縦抱きは嫌いといった好みがあります。また、機嫌が悪いときに抱っこをしていると、イライラして声を荒らげることはないでしょうか。赤ちゃんは親の感情を敏感に感じ取るので注意してください。

Q.抱っこだけでスキンシップは十分?
A.抱っこ以外にもできるスキンシップがあるなら積極的に行ってください。抱きしめられるのが好きなタイプもいれば、くすぐりが好きなタイプもいます。いないいないばーをするのもよいでしょう。赤ちゃんが一番喜ぶスキンシップを、抱っこ以外にも見つけてください。

Q.抱っこ以外におんぶもあるけど、どちらがいいの?
A.抱っこもおんぶ、どちらがよいのか決められません。スキンシップという意味では抱っこでもおんぶでも同様の効果を得られます。絶対に抱っこしかダメということもありません。自分の状況に合わせた方法で選ぶとよいでしょう。ただし、首がすわっていない場合は、おんぶは控えてください。

Q.首がすわっていない赤ちゃんを縦抱っこで寝かせても大丈夫?
A.縦抱っこ自体は大丈夫ですが、寝かしつけるのはリスクがあります。横抱っこと違い、赤ちゃんの顔を見ることができないからです。そのため、窒息のリスクがありますので、首がすわっていないときは横抱っこをおすすめします。

まとめ

抱っこは赤ちゃんによい効果を与えます。オキシトシンというホルモンが脳内で分泌することで、安心感を得られるだけではなく、以降の成長にもよい影響を与えられると言われているからです。逆に抱っこも含め、スキンシップをしないとサイレントベビーのリスクが高まるとも言われています。パパとママは積極的に赤ちゃんを抱っこしましょう。

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