子育て中に感じる悩みの1つが離乳食です。特に初期は「なかなか食べてくれない」「どうやってすすめていけばよいのか分からない」と頭を抱えるお母さんも多いはず。確かに、赤ちゃんが離乳食を食べてくれないと不安になりますよね。「このままで大きくなれるのだろうか…」と心配になることもあるでしょう。そこで、離乳食のすすめ方や食べてくれないときの対処法、おすすめのレシピなどをまとめてみました。
この記事を参考にして、楽しく離乳食をすすめていきましょう!
01. 離乳とは?
子育てをしていて、時期がくると始める離乳食。そもそも、離乳とはどういったことを言うのでしょうか。
1-1.卒乳や断乳と同じ意味ではない
離乳と聞くと、赤ちゃんが「お母さんのおっぱいやミルクから離れること」と思う人も多いでしょう。しかし、そういった意味とは少し違います。離乳とは、赤ちゃんが母乳やミルク以外のものを口に入れられるようになることを言うのです。母乳やミルクにも慣れ、食べものに興味を持ち出すことで離乳食に移行していきます。この頃の赤ちゃんは、母乳やミルクを「吸う」という動作から、食べものを舌や歯ぐき、歯で「噛(か)み砕く」ということができるようになってくるのです。
1-2.食事だけで栄養がとれる時期が「離乳期」
母乳やミルク以外のものも口にできるようになり、食事だけで栄養がとれるようになる時期を「離乳期」と言います。つまり、離乳期とは、離乳食の始まりから終わりまでという意味を持っているのです。「母乳やミルクを飲まなくなる時期」という意味ではないということを覚えておきましょう。
02. 離乳食を開始する時期は?
離乳食を開始する時期は、赤ちゃんのタイミングやペースによって決まります。ある程度の目安を知っておきましょう。
2-1.平均的な開始時期は生後5~6か月
多くの赤ちゃんが離乳食を開始する時期は、生後5~6か月ごろと言われています。あまり母乳やミルクを欲しがらなくなってきた、遊び飲みが増えてきた頃が、離乳食開始を検討する目安になるでしょう。もちろん、必ずしもこの時期に離乳食を開始しなければならないわけではありません。赤ちゃんの様子をしっかりと観察して、どのタイミングで開始するかを検討してください。
2-2.離乳食開始のサインを知ろう!
赤ちゃんは日々成長しています。言葉で伝えることができない分、いろいろな仕草でサインを出しているのです。離乳食を開始する際に、以下のようなサインがあるか確認してみましょう。
2-2-1.首がしっかりと据わっている
赤ちゃんの首が据わる平均時期は、生後4か月ごろです。自分の意思で首を自由に動かすことができるようになれば、離乳期も近いでしょう。
2-2-2.支えると据わることができる
赤ちゃんは、腰が据わり背骨や太ももの筋力が発達していないとお座りができません。ものを食べるためにはお座りができていることが基本となるため、チェックしておきましょう。軽く支えてあげれば座ることができるようなら、離乳食を開始しても問題ありません。
2-2-3.食べものに興味を示す
離乳期が近づくと、赤ちゃんは母乳やミルク以外にも食べものに興味を示すことが増えてきます。たとえば、ママやパパが食べているものを目で追う、手を伸ばす、スプーンを口の中に入れても舌で押し出さないといった行為が確認できた場合は、離乳食を開始するチャンスだと考えてください。
03. 離乳食のすすめ方
では、離乳食の開始から完了まで、具体的なすすめ方をご紹介しましょう。
3-1.初期は1日1回、1さじずつから
生後5~6か月の離乳食初期は、赤ちゃんの様子を見ながら1日1回、1さじずつ始めていきましょう。母乳やミルクは飲みたいだけ与えて構いません。食事の目安としては、なめらかにすりつぶした状態にすることが必要です。最初はつぶしたおかゆから始め、慣れてきたらすりつぶした野菜や豆腐・白身魚などを試してみてください。
3-2.7~8か月ごろは1日2回に
生後7~8か月ごろになったら、1日2回食にして食事のリズムをつけていきます。いろいろな味や舌ざわりを楽しむことができるように、食品の種類も増やしていってください。食事は舌でつぶすことができる固さに調理しましょう。
3-3.9~11か月頃は1日3回に
この頃になると、食事のリズムを大切にすることがポイントになってきます。1日3回食にすすめていき、できるだけ家族一緒に楽しい食事をとることを心がけましょう。食事は歯ぐきでつぶすことができる固さに調理してください。
3-4.12~18か月ごろには離乳完了
1日3回という食事のリズムを大切にし、12~18か月ごろには離乳食を完了するようにします。離乳食完了期は、1~1歳半ごろに迎える「パクパク期」と呼ばれる時期です。手と口が連動した動きが上手になり、口の中で左右に食べものを動かしながら、歯ぐきで噛(か)んだりつぶしたりできるようになってきます。この頃には挑戦できる食材が増えてくるので、コーンフレークや蒸しパン・みかんやイチゴ、ケチャップやマヨネーズなどの調味料も少しずつ試していきましょう。
04. 離乳食を食べてくれない!そんなときは…?
もちろん個人差はありますが「離乳食をまったく食べてくれない」「途中で急に食べなくなった」などという悩みが出てくることもあります。そんなときはどう対処したらよいのでしょうか?
4-1.まずは、食べない原因を考える
赤ちゃんが離乳食を食べないことには理由があるはずです。まずは、原因から考えてみましょう。
4-1-1.乳離れができていない
特に離乳食初期である生後5~6か月ごろは、まだ乳離れができておらず、食べものに興味がない赤ちゃんも多いでしょう。無理に始めず、好きなだけおっぱいやミルクを飲んでもらってください。
4-1-2.離乳食が月齢に合っていない
新しい食材を試したとき、調理方法を少し変えたときなどに、離乳食を食べなくなる赤ちゃんも多くなっています。新しい食材の味が苦手という場合もあるでしょう。
4-1-3.飽きてしまった
食材や固さなど、同じものが続くと飽きてしまって食べなくなることもあります。新しい食材を試す、調理方法を変えるなどして再度チャレンジしてみましょう。
4-1-4.食器に飽きてしまった、ということも
生後9~10か月ごろから手づかみ食べを始める赤ちゃんも多いでしょう。早い方だと、生後11か月ごろからスプーンやフォークの練習を始めます。赤ちゃんが離乳食を食べないのは、スプーンが嫌で、まだ自分で手づかみ食べをしたいためである可能性も。同じ食器ばかり使わず、変えてみるのも1つの手です。
4-2.離乳食を食べてくれないときの対策
では、赤ちゃんが離乳食を食べてくれないときに試したい対策をご紹介します。
4-2-1.離乳食を一段階戻す
離乳食をどんどんすすめたくなる気持ちは分かります。しかし、食べ慣れていない離乳食がどんどん出てくると、赤ちゃんも不安を感じることがあるでしょう。そんなときは、離乳食中期なら初期へ、後期なら中期へと、一段階戻してみてください。食べ慣れた食事にすることで赤ちゃんも安心するはずです。
4-2-2.新しい食材をプラスする
メニューがマンネリ化すると赤ちゃんの食欲は落ちてしまいがちです。そんなときは思いきって、はじめての食材にチャレンジしてみましょう。普段使うことのない市販のベビーフードを使ってみるのもおすすめです。いつものごはんと違う味を知ることで食事への興味が出てくる可能性があります。
4-2-3.家族一緒に食卓を囲む
赤ちゃんが食べものに興味を示すのは、ママやパパが食事をしている姿を見ているためです。なかなか食べものに関心を示さない赤ちゃんの場合は、家族一緒に食卓を囲んであげましょう。楽しく食事をしている姿を見せてあげるのは効果的です。
05. 離乳食を与えるときの注意点
赤ちゃんに離乳食を与える際には、いくつか注意点があります。
5-1.1日1食品ずつ増やしていく
アレルギー食材の特定をするためにも、1日1食品ずつ増やしていくようにしましょう。万が一アレルギー反応が起こったときに、すぐに原因の食材を突き止めることができます。
5-2.決まった時間に与える
離乳食は将来的に1日3食を食べるための過程です。たとえ1日1食でも、だいたい決まった時間に与えるようにしましょう。そのためにも、授乳時間をある程度定めておくことが大切です。
5-3.温度に気をつける
ママが熱くないと思っていても、赤ちゃんにとっては熱い場合があります。逆に、あまり冷えきったものも赤ちゃんにとっては好みでない場合もあるでしょう。食べものの温度は赤ちゃんの好みに合わせて変えてあげてください。
5-4.焦らずに!
離乳食は赤ちゃんによって、どんどん食べる子もいればそうでない子もいます。なかなかすすまないとお母さんも焦ってしまうでしょう。しかし、その発育状況や性格などによって離乳状況は違ってきます。お母さんがイライラすると赤ちゃんにも伝わってしまうので、焦らず、2~3日たってから与えるなどしてみてください。
06. 離乳食のレシピ紹介
ついマンネリ化しやすい離乳食。簡単にできて赤ちゃんにも人気のレシピをいくつかご紹介します!
離乳食初期におすすめ「ミルクパンがゆ」
食パンと粉ミルクがあれば簡単に作ることができます。おかゆをなかなか食べなくなった離乳食初期の赤ちゃんにおすすめ!
上手にタンパク質をとれる「豆腐入りいり卵」
離乳食中期におすすめのレシピです。赤ちゃんが食べやすい食材を使って上手にタンパク質をとりましょう!
マンネリ化してきた離乳食後期には「ニンジンのオレンジ煮」
「何を与えればよいのか分からなくなってきた」という離乳食後期の強い味方です。ビタミン豊富でママも安心レシピ!
07. あると役立つ便利グッズの紹介
面倒になりがちな離乳食も、便利グッズを使って簡単に用意しましょう!
小分けに便利な製氷皿
少量の離乳食をその都度一から作るのは大変なことです。時間があるときにまとめて作り、小分けして冷凍しておきましょう。そんなときに便利なのが製氷皿です。おかゆや液体のもの、ペースト状のものなどを製氷皿に小分けしてストックしておくと、すぐに活用することができますよ。製氷皿のサイズは、小さいものと大きいものがあると使い分けができてさらに便利です。
すりおろす作業を楽にできるミキサー
食べものをすりおろしたりペースト状にしたりするのは意外と大変な作業。時間もかかりストレスに感じる人も多いでしょう。そこで、おすすめなのがミキサーやブレンダー。どちらも2000~5000円程度で購入できます。1台あれば離乳食以外にも使い道があって便利ですよ。
小さいおにぎり型
離乳食後期の手づかみ食べが始まると活躍すること間違いなしです。ごはんを入れて振るだけで丸くなるタイプや、はめると俵型のおにぎりができるタイプなどがあります。楽しみながら離乳食を用意することができるでしょう。
08. 離乳食の作り方を紹介した動画一覧
離乳食の作り方を紹介した動画をまとめてみました。
かぼちゃがゆの作り方
赤ちゃんにも人気の「かぼちゃがゆ」の作り方です。電子レンジを使って簡単にかぼちゃを調理!
ほうれん草と納豆のうどんの作り方
離乳食中期におすすすめのレシピ。ほうれん草と納豆を使って栄養たっぷりのうどんを作りましょう!
バナナの蒸しパンの作り方
バナナとニンジンを使った栄養満点の蒸しパンです。離乳食後期のおやつにぜひ!
09. 離乳食にかんする書籍紹介
離乳食にかんする書籍をご紹介します。
はじめてママ&パパの離乳食
最初の1さじから2歳ごろの幼児食まで、すすめ方を完全サポートしてくれる1冊です。食材別の調理ワザや簡単レシピも掲載!
フリージング離乳食-1週間ラクラク
自身の子育て経験を生かした簡単でおいしいレシピを豊富に掲載!食材別フリージング方法など、便利なアイデアが満載です。
みきママさんちのアイデア離乳食
おうち料理研究家であるみきママさんのアイデアがどっさり詰まった1冊です。とり分け、リメイク、イベントごはんなど全165レシピを紹介!
10. 離乳食に関するブログ紹介
離乳食にかんするブログをご紹介します。
新米ママの離乳食レシピ日記
おすすめの離乳食レシピやフリージング方法、時短テクなどを紹介したブログです。
わが家の離乳食日記~離乳食を作ろう~
離乳食開始時から1歳半ごろまでの離乳食メニューを写真つきで公開しています。
ゆたぽんの離乳食たいらげ日記
「安全」「簡単」「大人が食べても不味くない」をモットーにした離乳食作りをつづったブログです。
まとめ
いかがでしたでか? 多くのお母さんにとっての悩みである離乳食。うまくすすまないとついイライラしてしまうこともありますよね。開始時期やすすめ方を知り、焦らず離乳期を過ごしてほしいものです。ぜひこの記事を参考にして、離乳食の時間を楽しいものにしてください!